伝奇小説  藤界奇踏(とうかいきとう)

 序

 世は人と言う不思議に満ちている。
 異形の妖怪もおぞましき化生もかつて人の中にあった物。
 それらは人が姿を変えただけの物である事を踏まえて。
 これから話す事は全て人の行。
 そして、外は私だけ。
 私は人の面をかぶった鬼の娘であるから。


第一節 逢魔時 (前) (後)


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◆登場キャラクター紹介◆
恵藤光(えとうひかり)
物の怪退治を生業としている少女。
『鬼』の素質を持っており、
護法の童子を使いこなす。
一年前、傘馬の町に引っ越してきた。
冷静に振舞おうと努めているが気性は荒い。
シホと佐原先生が好き。
鈴鹿志穂(すずかしほ)
物の怪と戦う宿命を背負った
陰陽師の一族に生まれた少女。
学校ではヒカリと同じクラス。
物静かで落ち着いている。
大樹とは幼馴染でお兄様と親しげに呼ぶ。
山根大樹(やまねたいき)
狗法使いの少年。年齢不詳。
山に住んでいた天狗から
数々の術を教わったらしいが、
素性には謎が多い。
たまにヒカリとシホの物の怪退治を手伝う。
ヒカリに悪戯するのが趣味。

◆制作スタッフ◆
文:礼門Z 絵:RE-SHARP 写真:ユイナ彩乃


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